大久野最後の運用(五日市線貨物廃止)
1982年11月13日限りで五日市線の貨物が廃止されました。秋晴れの清々しい青空が広がったこの日は、都内近県各地から最後の姿を見届けようとファンが70人くらい集まり、静かな大久野駅が一瞬にぎやかになりました。私は学校帰りだったため、大久野の坂を駆け上がるED16の雄姿が見れなかったのは唯一心残りです。
最後の運用は12号機の単機。
都立西高校の鉄道研究部が作ったヘッドマーク。
中学生の私には高校生はとても大人に見えました。
よく見ると日付がずれています。この日は13日でした。
「ごくろうさまED16」の文字がヘッドマークに。ED16はまだ引退するわけでは
なかったのですが、それくらいED16の存在が大きかったということでしょうか。
よく見るとこのヘッドマークは手作りのようです。もしかしたら、ファンの人が作っ
たのかもしれません。出発時には外されました。
何やら楽しそう。どんなことを話しているのかと思ったら……。
機関士さんと、駅員さん?の記念撮影がはじまりました。
この日は時計が進むのは早いような気がしました。出発のときを向かえる時刻に、
私は五日市線との合流地点に向かいました。
大久野から下りてくる12号機
車体を左右に揺らしながらポイントを通過し、五日市線と最後の合流。
すすきに手を振られながら12号機は去っていきました。
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